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スキーバス転落事故について思うこと・・・ [世の中の出来事について]

先日からTV・新聞などで観光バスの事故の話が大きく取り上げられています。
夢と希望に満ち溢れた、若い大学生の命が夢半ばで未来への可能性を秘めたまま、散ってしまったのは惜しい、気の毒、親御様の気持ちを思うと本当に言葉も見つかりません。

軽井沢のスキーバス事故以来、偶然なのか、必然なのか観光バスの事故が相次いでいますから、世間で「バス旅行がこわい」という声が上がっても不思議ではないと思います。
一番肝心なのは、「なぜこのような事故が起こったのか?」ということを旅行業者もですが、国や地方公共団体も含めて考えるべきなのではないでしょうか。

なぜこのような観光バスの事故が相次いでいるか・・。ドライバーさんの運転ミスや病気などが最終的には直接の原因となるのですが、そもそもはTVのドキュメンタリー等でも取り上げている「バスの運賃」も原因の一つだと思います。

・規制緩和で新規のバス会社が増えて競争が激化した
・観光バスの事故を防ぐ為に長距離・長時間工程は運転手は2名体制になった。そして運転手不足が深刻となった。
・中小のバス会社は仕事を得る為に国が決めた料金よりも安い料金で仕事を引き受けている。結果、レベルの高い運転手を雇用できないし、バスのメンテナンスにも必要以上にお金をかける事ができない。

またツアーを企画する旅行会社にとっても、集客する為にはアイキャッチでまずお手頃価格を設定するようになります。お客様は安くて、内容の充実した旅行を選ぶのは当然の心理だと思います。お客様にしてみれば、安全な旅行は「当たり前」ですから、旅行業者がバス代をいくらで仕入れているかなんて関係ないことです。
しかしながら、お客様の望む「お手頃価格・安い旅行」となると、ある意味一番の問題はバス代となります。そしてここで、ある意味の悪循環が生じてくるわけです。
安く旅行をしたい消費者→お客様を呼ぶために安いツアーを企画する旅行業者→安いツアーを企画する為に安いバス代が必要→仕事が欲しいバス会社は、安い仕事を引き受ける、しかしながら運転手の人手不足

観光バスを運転する、となると当然ながら大型二種免許が必要となるわけです。取得するのに時間も費用もかかります。
観光バスを運転していく上では当然ながら全国の主要観光地への道を覚えなければいけませんから、何よりも経験が一番大切になると思います。近年は待遇や労働時間の問題なのか観光バスの運転手になる方が少ない、とのことです。これが運転手が高齢化している原因かもしれません。

自分の考えとなりますが、国や地方公共団体で観光事業を推進させる為に、大型二種免許を取得する為の補助みたいな制度ができないものか、と思います。よく指定の通信教育を指定の期間内・ある程度の成績で終了できたら補助します、というような制度がありますが、そのような補助はできないものでしょうか。

また国が決めたバス代金では、旅行者が望むような旅行代金の設定には無理がありすぎます。
旅行者・旅行業者・バス会社の全てが満足するようなWin・Winへの関係にはほど遠いのが現状かと思います。楽しいはずの旅行ですが、人の命がかかっているのですから。個人レベルで考えて解決できる問題ではないと思います。国は地方公共団体など・・公の力が必要だと思います。



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